組織の情報管理において、コンテンツを「必要な期間だけ保持し、不要になったら安全に削除する」ことは、コンプライアンスとセキュリティの両面で非常に重要です。
Microsoft Purview の データ ライフサイクル管理は、この課題を解決するための仕組みを提供します。
その中核となるのが 保持ポリシーと保持ラベルです。この記事では、それぞれの概要と特徴をわかりやすく解説します。
保持ポリシーと保持ラベルの概要
保持ポリシーは、SharePoint サイトやメールボックスなどの「コンテナー単位」で保持設定を一括適用する仕組みです。
一方、保持ラベルは、ドキュメントやメールなどの「アイテム単位」で保持設定を付与するための仕組みです。
この2つを組み合わせることで、組織は次のようなメリットを得られます。
- 業界規制や内部ポリシーに沿った保持期間を確実に設定できる
- 古いコンテンツを削除し、情報漏えいや訴訟リスクを低減できる
- ユーザーが最新かつ関連性の高い情報だけを扱えるようになる
保持ポリシーの特徴と利用シナリオ
保持ポリシーは、サイトやメールボックスなどのコンテナー全体に同じ保持設定を適用します。たとえば、SharePoint サイト内のすべてのドキュメントを5年間保持する場合、保持ポリシーを使うと効率的です。
特徴:
- 複数の場所に同じ設定を適用可能
- 規制や内部ポリシーに沿った保持期間を設定
- コンテンツが移動されても、コピーを安全な場所に保持
利用シナリオ:
- 部門サイト全体のドキュメントを一定期間保持したい場合
- メールボックス全体に一括で保持設定を適用したい場合
保持ラベルの特徴と利用シナリオ
保持ラベルは、ドキュメントやメールなどの個別アイテムに保持設定を付与します。異なる保持期間を柔軟に設定できるため、細かい管理が必要な場合に有効です。
特徴:
- アイテムごとに異なる保持期間を設定可能
- 廃棄レビューをサポート
- 自動適用や手動適用が可能
- SharePoint ドキュメントには既定ラベルを適用可能
利用シナリオ:
- 同じサイト内で、ある文書は5年間、別の文書は10年間保持したい場合
- 法務関連の文書に廃棄レビューを設定したい場合
まとめ
保持ポリシーは「広く一括適用」、保持ラベルは「細かく柔軟に適用」という違いがあります。組織の規模やコンプライアンス要件に応じて、両者を組み合わせることで最適なデータ管理が実現できます。
参考リンク
https://learn.microsoft.com/microsoft-365/compliance/data-lifecycle-management
https://learn.microsoft.com/microsoft-365/compliance/retention